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堕ちた元委員長  90  野党版「政治とカネ」の元祖

2010年12月7日

 政治とカネの問題は、戦後をさかのぼれば、自民党首相をつとめた「田中角栄」の存在に突き当たる。その嫡流として近年世間を騒がせてきたのが、民主党の小沢一郎元幹事長であり、現在も強制起訴の局面から注目されている。小沢氏は政治経歴的には与党の本流を歩いてきた人物だが、当時の田中角栄の影響を強く受け、野党の立場にいながら“ミニ角栄”ともいうべき行動を示してきた人物もいる。いうまでもなく、公明党の歴代委員長のなかで唯一、金銭スキャンダルが原因で委員長職を辞した元政治家・矢野絢也のことである。
 角栄流の錬金術は土地を媒介したものが多く、その例にもれず、矢野も土地をつかった詐欺事件(いわゆる原野商法詐欺事件)を引き起こし、この件だけは、いくら雑誌メディアに大きく書かれようとも名誉棄損提訴することすらできず、まるで貝のように押し黙って身を処してきた。心にやましさを感じている証左にも見えないことはないが、矢野の錬金術に特徴的なのは、この「土地」と「株」の2つに尽きている。
 矢野は公明党議員のなかでは唯一、選挙区以外に東京にも「豪邸」をもった元国会議員として知られ、当時の政界では「野党の大富豪」などと揶揄されたこともあった。いわゆる“野党版”の「政治とカネ」問題の元祖ともいうべき人物であり、公明党の立党理念から大きくかけ離れた行動で知られてきた。
 さらにそうした「政治とカネ」の問題が原因で、党委員長職を辞任せざるをえなくなったわけであり、そうした「負い目」が強いためか、そうした人物はきまって古巣の党や支援団体を批判することで、逆に自分の罪責を消そうと躍起になる傾向が強い。矢野もその例外ではない。過去の教団における反逆者らも、常に自らなんらかの不始末を起こし、そのことを自己責任として受け入れられないばかりに、逆に責任転嫁することで意趣返しを図ってきた。世間ではその「本質的側面」が見えていないことが多い。
 本来の目的を見失い、私腹を肥やす矢野のような「勘違い男」が再び出てこないよう注意する必要がある。

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カテゴリー:コラム, 矢野絢也
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