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堕ちた元委員長  67  支持者に隠れて「裏金」を得ていた矢野絢也

2010年10月6日

 昭和40年代の国会議員の歳費では、6000万円近い不動産購入資金を用意することはとうてい不可能に近いことを指摘してきた。矢野のこれまでなしてきた“釈明”が虚偽にすぎないことも、すでに明らかだ。では、その大金はいったいどこから出てきたのか。結論は、支持者に隠れて「裏金」を得ていたということでしかない。その「裏金」に、首相官邸が政策実行を容易にするために認められてきた「官房機密費」が含まれていることもほぼ確実だろう。
 なかでも昭和40年代後半といえば、田中角栄内閣の時代で、同内閣の特徴は、与野党かまわずカネをばらまいたことで知られている。矢野もその恩恵を受けたことは間違いない。自民党議員であればそれで済んだであろうが、矢野は、「清潔」を売り物に立党した公明党の最高幹部だった。支持者にはいい顔をしながら、裏では、支持者に隠れて“黒い金”をポケットに入れていたことになる。
 そうした矢野の認識を裏付けるかのように、大阪府議が矢野に大臣になるならどのポストがいいですかと問うと、官房機密費が自由に使える官房長官がいいと答えたエピソードがある。さらに新宿の自宅を新築したからと、時の総理であった小渕恵三首相に「3000万円支援してくれ」と直接電話した逸話も残っている。これらはいずれも、過去に官房機密費の恩恵に浴した間接証拠といえるものだ。
 こうした「裏金」のほかに、当時の土地ブームに乗じて、支持者を騙した原野商法詐欺事件で得た利益も混じっていた可能性がある。時期的にはぴったり符号するからだ。支持者に「将来儲かる」ともちかけて、ただ同然の「原野」を法外な値段で購入させたものの、何年たってもその土地は「原野」のままで、購入者は騙されただけだった。その利益は当然、詐欺行為を行っていた不動産会社に入ったはずだが、矢野は自分の「身内」をそうした不動産会社に“送り込んでいた”事実がある。
 いずれにせよ、矢野が自己の資産形成のために得た大金の「原資」は、自身の政治的立場なしには得られない“黒い金”であった。彼は支持者に隠れてそのようなカネをポケットに入れていた。さらに、不透明な資金の出所をマスコミによって追及されると、幼稚なウソを重ねてきた。口八丁で「言い逃れ」てきたのである。

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カテゴリー:コラム, 矢野絢也
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