ホーム > コラム, 矢野絢也 > 堕ちた元委員長  64  官房長官になりたいと“変節”した男

堕ちた元委員長  64  官房長官になりたいと“変節”した男

2010年9月29日

 1989年、公明党委員長だった矢野絢也が明電工疑惑という金銭スキャンダルで“火だるま”になっていたころ、当時、大阪府議会議員だった男性が矢野と懇談する機会があったという。その人物は雑誌の取材にこう答えている(財界にっぽん・2006年10月号)。
 「わては、あのとき明電工事件の報道を聞き、これは当然のごとく引退するより他ないなと思いました。事件が発覚した後、会う機会がありましたので、矢野はんに直接引退を勧めました。すると、驚くべきことを言うたではありませんか。“もう少しで大臣になれるのに引退なんかできるか!”と。ああ、この人は完全に権力欲に支配されてしもうたな、と失望させられたことを、昨日のことのように思い出しますわ」
 さらに証言は次のようにつづく。
 「あるとき矢野はんに、大臣になるんであれば、何大臣になりたいですか、と聞いたことがあります。福祉を重要視してきた公明党だけに、きっと厚生大臣と答えるに違いないと確信し、また期待もし、耳をそばだてました。しかし、矢野はんはこれまた期待を裏切り、“大臣になるのであれば、官房長官だ”と答えたんです。肩すかしをくらった気分になり、その意図がわからず、理由を問うたら、“官房長官になれば、機密費を自由に使いこなせるからや”と矢野はんは平然と語りました。ああ、権力欲と金銭欲に支配されたら、こんなに人が変わるのかと驚き、失望したことを覚えとります」
 いま、その矢野絢也は、自分の一人息子を民主党代議士の秘書に送りこみ、その代議士が“機密費を自由に使いこなせる”「官房長官」の職にある。直接・間接に連携をとりあっている関係にあると思われるが、そうした政治指南の見返りに、機密費を要求している可能性はおおいにある。“赤い官房長官”の後ろに、金銭に堕落した「失格議員」がいるという事実を、銘記しておいたほうがよい。

広告
カテゴリー:コラム, 矢野絢也
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。