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証拠改ざんは「初めて」なのか

2010年9月23日

 朝日新聞のスクープ報道で始まった郵便不正事件に関する主任検事の証拠改ざん事件が話題をよんでいる。逮捕された当の主任検事は「故意ではなかった」と、遊んでいる最中にたまたま書き換えてしまった旨を主張しているようだ。しかし、本日付の朝日新聞は、主任検事が同僚検事に対し「フロッピーディスクに時限爆弾を仕掛けた」などと語っていたことを報じている。さらに今日付の読売新聞によると、改ざんの可能性は、大阪地検のトップだけでなく、大阪高検にも伝わっていたことを報じている。ここまで来ると、検察の組織ぐるみの隠ぺいだったことになる。亀井静香国民新党代表は、早くも、検事総長が引責辞任するべき旨を口にし始めた。
 50年余り前、大阪地検にまだ特捜部は存在しなかった。当時の刑事部が取り扱った事件に、創価学会の選挙違反事件がある。買収事件と戸別訪問事件とにわかれるが、検察が事件の「見たて」を描き、それに沿って供述をとり、文書化していく作業はいまと全く変わらなかった。都合のよい供述を引き出すために、怒鳴り、あるいは脅す。結局、検察が有罪にすることを狙った中心的な幹部に罪をきせることはできず、一審で無罪判決。控訴すらできずに終わったのは、今回の村木事件とまったく同じ構図である。
 今回の事件は、無理な供述を引き出しただけでなく、証拠物に小細工したのだから、明らかに「一線」を越えている。功を焦る検事のなかには、このような「禁じ手」に手を染める者がいるということの証明であろう。逮捕された当該検事にとって、このような行為が≪初めて≫だったのかどうかに関心がある。

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カテゴリー:コラム
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