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堕ちた元委員長  59  矢野絢也がいまも叩かれる理由

2010年9月17日

 法廷で矢野絢也の尋問を取材していて感じることは、彼は「天才」であるということだ。ただし不名誉な前提がつく。「言い逃れの天才」という意味である。「週刊現代」以来の裁判で、同人が法廷に出てきて尋問されたのは今回で3回目だが、その「手腕」はますます磨きがかかってきたように思える。
 「週刊現代」裁判では、同人はたいへんな「墓穴」を掘って一審で完全敗訴した。ただしこの裁判は、高裁では確たる根拠もなく、まったく逆の判断を下したため、相手方は現在、別の裁判で争っている。争点となったのは、矢野と3人の議員OBが会話した内容のICデータの信用性についてだった。矢野はこのように脅されたと極端な言葉をあげつらったが、裁判の半ばで出されたICレコーダの証拠の中には、そのような脅しの言葉は見当たらず、矢野の主張が「虚偽」であることが物証の上で明らかにされていた。
 今回の谷川副会長が新潮社などを訴えた裁判でも、青年部幹部らと矢野が会談したときの録音データが証拠提出されている。今回の尋問で、矢野は「消された音声について、私はどうと言えない」などと、またも音声データが改ざんされている旨を法廷でまくしたてた。「人命にかかわるかもしれない」「息子がどうなってもいいのか」などの言葉で脅されたかどうかが主要な争点になっているわけだが、今回の録音データにも、そのような文言は存在しない。
 結局、どちらかがウソをついているということになる。ただし音声データを改ざんするなどということは、実際には至難の技だろう。結局のところ、矢野側の主張に正当性をもたせるには、同人はそのように主張するしか道がないというのが「真相」であろう。
 矢野は政治家時代から、醜聞にまみれ、公明党議員としては「失格した」元政治家である。引退後、心を入れ替えて、別の信仰人としての人生もあったはずだが、本人は、株などの≪金儲け人生≫を選んだ。支持者に恩返しすることはなく、一家の資産形成のために引退後も行動してきた。現職議員の時代も、さらにその後も、立党精神を踏みにじったまま、反省する様子はみじんも見られなかった。そこで支援団体側が、同人の生き方について、指導めいたことを言ったとしても、非難される筋合いはない。
 確かに現役時代、さまざまな「裏仕事」に関わったかもしれない。だが、政治の世界でそのようなことは特段珍しいことではない。各政党でも、多くの支援団体を抱えている。支援団体が理不尽な影響にさらされかねない場合、代議士が支援者の代理となって、その意思を伝え、行動することは珍しいことではない。だが、矢野絢也は自身の過去の仕事を支援団体攻撃の材料として用い、「恩知らず」の行動を続けてきた。
 公明党の「失格議員」が行っている行動だから、その意味では「失格ぶり」は一貫しているともいえるが、このような行動を容認する団体があるとすれば、どんな世界であれ、まともなものではない。矢野が支援団体やその関係者から厳しく批判されるのは、こうした人間としての≪逆立ちした行為≫をいましめ、公明党から今後、このような「失格議員」を二度と生み出さないための「布石」にも受け取れる。

※パソコンの調子が悪く、しばらく更新できない状態がつづきました。やっと復旧しましたのでお知らせ申し上げます。ご心配をおかけしました。(Y)

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