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「週刊ポスト」誌の官房機密費追及はひとまず休載

2010年8月9日

 昨日発売された「週刊ポスト」(8月20・27日号)が官房機密費マスコミ汚染問題について、「野中広務氏へ質す! あなたはなぜ口を閉ざしてしまったのか」と題する記事を掲載した。同誌はとりあえずこの号で、同キャンペーンをひとまず“休止”するようである。そこで書かれているのは、取材依頼した現役のマスコミ政治記者たちが、この問題について一様に消極的な姿勢をとっていること、この問題の追及のきっかけをつくった野中氏自身が反動の影響をおそれてか、途中から口を閉ざしてしまった事実などである。
 繰り返しになるが、小生の知る限り、村山社民党政権だった15年ほど前までは、首相の外遊に同行するマスコミ記者らには、政府専用機内において10万円程度の入った封筒が配られるのは常識的な事柄だった。その意味では、現在の政治部幹部らこそ、こうした恩恵に預かってきたか、あるいはこうした事実を見聞できる立場にあったことは疑いようがない。
 そうしたマスコミの現役記者だけでなく、政治評論家と称する人々も定期的にカネ(公金)が流れていたことは、日本の政治風土を考える点では重要な指摘だった。なかでも、政治家出身の政治評論家が、3000万円もの大金を首相に“おねだり”したと野中氏が暴露した一件は、過去における官房機密費の使われ方がどのようなものであったかをうかがわせる意味で、示唆に富むものだった。
 この連載では、鈴木宗男氏に3000万円の一件について上杉隆氏がインタビューした箇所はあったものの、3000万円の無心を行ったとされる「本人」に対して取材依頼がなされたのかどうか、さらに返答があったのかどうかについては明らかにされなかった。機会があればぜひとも調べてみたい。

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