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新聞・テレビが「官房機密費」を本気で追及しないワケ

2010年5月28日

 元自民党幹事長の野中広務氏が官房長官時代の機密費の取扱いについて自戒を込めて爆弾証言を行った件で、野中氏本人は取材を断ったものの、最初に新聞で大きく取り上げたのは5月18日付の東京新聞だった。今日付の朝日新聞はオピニオン面の「池上彰の新聞ななめ読み」の欄でこの問題を取り上げ、東京新聞がすでに掲載したのと同じように、朝日新聞の編集局長クラスが過去にこのような機密費を受け取ったことがあるかどうかを紙面で明らかにするように提案している。
 政治評論家で多い人は数百万円もの大金を定期的に官房長官の金庫から得ていたとされる問題で、新聞・テレビがあまり熱心に追及しないのは理由がある。新聞社の政治部記者は多かれ少なかれ、このような金員に接した経験があるからだろう。首相官邸クラブに所属する記者たちは、ほぼ間違いなく、このような「誘惑」に直面したことがあるはずだ。そのような人たちがいまも編集局の幹部クラスにいる。「墓穴」を掘ることになりかねないので、大きく取り上げることができないでいるのだろう。
 この問題、国民の関心をそれなりに喚起しているようで、さまざまなメディアがいまも断続的に取り上げる。それにしても、「家を新築したから祝い金として3000万円寄こせ」と、時の首相に電話したという評論家に転身した“厚顔無恥な元政治家”とは、いったいだれのことか。

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