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「櫻井よしこ」は何もわかっていない

2010年1月15日

 民主党の小沢一郎幹事長が政府として外国人参政権に取り組むように鳩山首相らに強く要請したことに伴い、極右団体「日本会議」の事実上の機関紙「産経新聞」が連日のように大々的にスペースを使って反対キャンペーンを始めている。その延長にあると思われるのが、昨日付の同紙1面に掲載された「鳩山首相に申す」という櫻井よしこ氏のいつもの文章だが、そこに次のような記述がある。
 「いま参政権問題は特別永住外国人への参政権付与という数年前の議論とは様相を変えている。戦前日本国民として日本に移住し、戦後、自らの意思で帰国せず日本に残った人たちとその子孫である特別永住者の参政権問題だったはずが、民主党の提案は、特別永住者を超えて一般の永住外国人を対象にしているのだ。そしてこの中には急速に増えつつある中国人が含まれている」
 この法案は98年に新党平和(公明党)と民主党の共同提案で初めて国会提出されたが、そのときから、一般永住者は含まれている。櫻井氏は事実誤認もはなはだしい、というより何もわかっていないというしかない。もともと諸外国で行われている外国人地方参政権制度は、一般永住者を対象としたものであって、日本の場合は、歴史的経緯をもって日本に滞在する特別永住者を含めるというだけのことである。
 特別永住者は、日本が韓国を併合しなければ日本に存在しなかった人々が大半であるわけだから、当然の措置と思われる。櫻井氏は上記のコラムで「中国共産党の党員が日本で投票権をもち、日本の政治を動かすという事態の発生も考えなければならない」とも書いているが、考えてみれば結構なことではないか。
 日本で永住権をもつ在日中国人が、日本の地方選挙とはいえ、投票権をもつということは、民主主義の根幹を知るということであり、中国に対する「民主主義の間接輸出」の効用すらあると思われる。
 繰り返すが、諸外国で外国籍住民に地方選挙権を与えたからといって、その地域が外国人に乗っ取られたとか、偏向政治が行われたという事例は耳にしたことがない。さらに反対論者による憲法違反といういつもの論法も、仮にこの法案が成立した後、だれかが憲法違反だとして訴えたとしても、司法において認められことはないであろう。最高裁の判例が示すとおり、司法は禁止説ではなく、許容説の立場をとっているからである。

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カテゴリー:コラム, 外国人参政権
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