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「羽毛田」宮内庁長官を批判する論調

2009年12月23日

 30日ルールを守らなかった首相官邸&小沢幹事長の言動に対し、新聞マスコミはじめ「週刊文春」「週刊新潮」などのメディアも、右派論調に乗っかる形で、強烈な小沢批判を展開したのはご存知のとおり。ここに来て、官僚の身分ながら、記者会見までして自説を展開した宮内庁長官「羽毛田信吾」に対し、批判的な論調が出るようになってきた。たまたま最初にそれを目にしたのは、21日付の東京新聞(夕刊)の「放射線」というコラム。執筆者は佐藤優氏。少し長くなるがそのまま引用する。
 「天皇陛下と習近平中国国家副主席の会見をめぐって、鳩山内閣が天皇陛下を政治的に利用したのではないかという非難の大合唱がマスメディアで起きている。だが、筆者はそれに違和感を覚える。羽毛田信吾宮内庁長官が、天皇陛下に習近平副主席を会わせるべきではないと職業的良心にもとづいて考えるならば、『私はそのようなお願いをすることはできません。どうしてもというなら、私を解任してください』と主張すべきだ。そのために解任されても、言い訳などせずに静かに去っていくべきだと思う。宮内庁職員の使命は身を挺して、天皇陛下が政治に巻き込まれないようにすることだ。羽毛田長官が経緯説明という名目で記者会見したことによって、天皇陛下が政治問題に巻き込まれてしまったというのが真相だ」
 さらに東京新聞は今日付の「本年のコラム」という欄でも、精神科医の斎藤学氏が「官僚の情報操作」と題して次のように書いた。「宮内庁も官僚機関だから同じ手を使う。自分たちが作った1カ月ルールなるものが政治権力によって破られたと、長官がマスコミを集めて演説をぶった。国民は天皇を持ち出すと条件反射的に思考停止するから、世論を見方につけられると読んだのだろう。案の定、マスコミは宮内庁長官を支持した。しかし、今回の中国政府幹部の拝謁は、そんなにおかしいことなのか。『天皇の健康を考えれば政治利用はゆるされない』などと声高に言うことこそ、政治利用ではないか」。
 趣旨は同じであろう。私もこの2つの意見に賛同する。

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カテゴリー:コラム, 新潮社
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