ホーム > コラム, 日本共産党 > 公然と姿を現した共産系識者の八ツ場ダム反対論

公然と姿を現した共産系識者の八ツ場ダム反対論

2009年11月8日

 前原国交相がマスコミ受けする形で決断した群馬県の八ツ場(やんば)ダム建設中止問題で、日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」が早速“反応”している。実は、首都圏で多くの工事差し止めのための住民訴訟を起こし、市民運動を推進してきたのは、明らかに日本共産党系である。私が調べたところでも、かかわっている弁護士の中核はほとんどが同党系の自由法曹団の弁護士だし、この種の集会に顔を出しても、推進しているのは共産党系の市民運動だ。そうした「仮面」の上に、前原氏の行動があるように見えたので、月刊「潮」という雑誌に依頼されて書いた記事で、そのことを一行だけ記述していたが、そこに反応しているようにも思える。
 本日付「赤旗」は嶋津水源連共同代表のインタビューを1面と3面に大きく掲載し、ダム建設がいかに不要かという理由をとうとうと列記している。一方で、こうした主張が「嘘ばかり」と公の場で主張したのが、埼玉県の上田清司知事だ。嶋津氏は八ツ場ダムができても水位が13センチしか下がらず、治水効果はないと主張する。一方で上田知事は、「プールの中の13センチではない。あの広大な利根川の13センチなのだ。それもわれわれの試算では20センチになる」と主張していた。
 上田知事がダム必要論を述べる理由について、ある市民集会で彼らは「利権のため」などといかにも共産党らしい理屈をつけて市民らに説明していたが、上田氏の思いはまったく別のところにあるように思われる。埼玉県民の生命・財産を預かる立場から、大雨のときには、実際に利根川の堤防に立ったこともあるようだ。ごうごうとうなるように流れる濁流。そのたびに消防隊が「次はおれが死ぬ番か」と覚悟する思いで対処にあたる現実。そうした事実を目の当たりにしているからこそ、わずか13センチであっても、水位が下がるなら、ダムをつくるべきという考え方に見える。
 上田知事の立場からすると、カネ問題よりも、これは「人命」の問題にほかならないのだ。そのためには、ダム建設と堤防補強の両面から対処に当たるべき問題であり、共産系学者の言う「堤防補強だけで十分」とする意見は、住民本位の姿勢には映らない。
 50年前、共産系学者が「地上の楽園」などとあおって在日コリアンらを北朝鮮に送った帰国事業——。こうした悲惨な過去の事実を知るだけに、私などはプロパガンダに流れやすい体質の上に立脚する運動には「警戒心」をもたざるをえない。
 ゲリラ豪雨なども、彼らの試算には含まれていない。建設を中止して、埼玉県民の「人命」が失われた場合、日本共産党は責任を負ってくれるのであろうか。

広告
カテゴリー:コラム, 日本共産党
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。