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「八ツ場ダム」を“手柄話”に使い始めた「日本共産党」

2009年10月16日

 共産党機関紙「しんぶん赤旗」が突然、八ツ場(やんば)ダム関連の大特集を組み出したのは今月10日。6・7面をぶち抜きで、「『一から考える』 必要なの? 八ツ場ダム」という特集を組んだのを皮切りに、11日の1面トップでも、群馬での市民集会を取り上げ、翌12日の紙面ではその内容を詳報するという熱の入れよう。さらに最新号の日曜版(10月18日号)でも、この問題を2面にわたって取り上げている。共産党がこの問題をことさらに強調し、“利用”しようとするのはなぜだろうか。
 わかりやすいのは10日付の紙面に掲載された塩川鉄也衆院議員の次の発言であろう。
 「日本共産党だけが、国会でも地方議会でも八ツ場ダム中止の論戦を進めてきました」
 要するに、民主党は国会と地方議会の対応が分かれており、一貫しているのは共産党だけと主張しているのである。さらに10日に行われた前橋市での市民集会でも同議員は次のように述べている。
 「国民と日本共産党の共同したたたかいが新政権に八ツ場ダム中止の立場をとらせることにつながった」
 “ダム廃止”の象徴的な事例とされるこの問題に、世論調査やメディアの特集への反応において、国民の関心が意外と強いことはすでに明らかだ。そこに来て同党は、民主党の実績を自分のものにしようと、あからさまな態度をとろうとし始めたわけである。
 もともとこの問題で、工事差し止めのための住民訴訟を近県各地で起こし始めたのは、日本共産党系の市民グループで、すでに一審判決が出ている東京地裁、水戸地裁、前橋地裁の分の裁判(いずれも現在は東京高裁に係属)をはじめ、委任されている弁護士も、日本共産党系の自由法曹団員で占められている。要するにこれらは、共産党が素顔をあからさまにせずに“主導”してきた市民運動の成果であることは間違いなく、今回は俄然、その「仮面」をいきなり脱ぎ捨ててきたというわけだ。
 上記の裁判では、八ツ場ダムの建設がいかに無駄であり、有害な作業であるかという主張を、同党系列の学者などを多数そろえて科学的に分析してきた。そのデータが客観的なものかどうかは、当方には判断する能力はないが、重要なことは、民主党には実はそうした科学的データの裏づけといった検証が希薄で、これらの市民運動に乗っかって今回の措置がとられたという構図であろう。
 八ツ場ダムについては、“共産党の上に乗っかった民主党”という図式が成り立ちそうだ。

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カテゴリー:コラム, 日本共産党
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