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選挙目的でマルチ商法団体に近づいた「石井一」副代表

2009年10月9日

 民主党の石井一副代表(現在、参議院議員)がネットワークビジネス(=マルチ商法)の育成を目指して立ち上げた「流通ビジネス議員連盟」(その後、健全なネットワークビジネスを育てる議員連盟)に関する問題で、設立当初は超党派で広く人材を集め、政治家50人の結集を目標にしていたことが明らかになった。議連は2003年9月、石井一代議士の手で発足していたが、石井氏は同時期、議連の結成母体となった流通ビジネス推進政治連盟(NPU)の名誉会長に就任。その後、議連に参加する国会議員は増えず、民主党のみの数人にとどまってきた経緯がある。
 週刊の業界新聞・日本流通産業新聞(2003年10月2日号)によると、石井代議士の名誉会長就任のニュースは1面トップで伝えられ、業界理事長との対談記事まで掲載していた。そのなかで石井議員は「主要メンバーには、経済評論家の海江田万里代議士を中心に据えて取り組んでいきたいと考えている。(中略)民主党だけでなく、超党派で広く人材を集め、まず50人を目標に、勉強会を開始したい」と述べていた。
 これに対し業界側の理事長は、「すでに10数社の主宰会社が入会を希望しています。ネットワークビジネスに対して初めて理解を示す政治家の方々が現われたとなれば、石井名誉会長の地元(兵庫1区)の応援をはじめ、賛同していただける政治家の方々の後援ができると考えています」と応じていた。
 これらの対談記事が掲載された翌月(2003年11月)に衆院選挙が実施されており、業界企業・会員らを読者対象とした新聞に、わざわざ具体的な選挙区まで“明示”した意図的な記事づくりは、石井氏との利害関係を反映していると見られて仕方がない。事実、このときの総選挙で、石井議員は兵庫1区で落選し、比例でようやく復活当選を果たした経緯がある(その後の2005年総選挙で落選)。
 石井氏は当初、海江田万里議員を中心に据える予定だったが、海江田氏はその後議連には参加せず、前田雄吉議員が事務局長に就任し、2004年春から業界を擁護するための国会質問を毎年のように繰り返していた。その様子は上記の新聞(2004年3月4日号)でも1面トップで大々的に取り上げられ、「衆院予算委で前田議員『健全な事業者は育成すべき』」の見出しが躍っていた。
 一方、この業界紙で中心的に取り上げられてきたニューウェイズジャパンやユナイテッド・パワーなどのネットワークビジネス企業は、近年も経産省などから“業務停止命令”を受けているほか、業界の中核企業の一つであるナチュラリープラスは経営幹部が脱税や覚せい剤所持で逮捕されたことで知られている。実は、石井副代表ら民主党幹部が支援してきた業界そのものが、一般消費者に被害を及ぼす「問題企業」を中心的に含んでいた事実を顕著に物語っている。

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カテゴリー:コラム
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