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「共生新時代へ」

2009年8月6日

 宣伝めいた話になるが、韓国併合100年の節を来年に控え、「『在日』100年の歴史と未来」と題する短期連載を月刊「第三文明」で始めた。1回が4ページ、原稿用紙で12枚前後の文字数なのでコンパクトな内容にならざるをえないが、1回目(9月号)は大阪市生野区の在日コリアン専門のデイサービス施設を取材した。
 もともと在日外国人の権利問題は、20代後半の1回目のフリーライター時代(いまは2回目)に始めた取材テーマで、その後、社会新報記者の3年間で一定の見識を深めたあと、同紙を離れてからは、創価学会の青年向け機関紙などで取材を継続してきた。02年ころまでこの種のテーマを追い続けていたが、仕事内容が大きく変化した事情もあり、6年以上も手をつけないブランクの時代がつづいていた。“昔とった杵柄”を再びとるきっかけをつくってくれたのは、第三文明社側の厚意による。多くの取材先関係者にも感謝申し上げたい。
 今回取材とはいえ、大阪で在日1世のハルモニ(おばあさん)たちに接する機会を持てたのは大きな収穫だった。この種の取材から離れた数年前と異なり、いつのまにか日本の外国人社会の地図はずいぶんと塗り替えられていた。人数では外国人の圧倒的多数を占めてきた在日コリアンが、1世の死亡や日本国籍取得者の増加で減りつづけ、いまや国籍別では、中国人が最大多数になっていた。まさに“浦島太郎”である。
 この分野は今後も取材を続けていきたいテーマだ。特に数年前は見られなかった露骨な排外主義をふりまく「現場」知らずの低劣右翼や学者らの“増長”した姿を目の当たりにするとき、その思いを深くする。

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カテゴリー:コラム
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