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「新潮社」が生ぬるい減給処置  人事処分はなし

2009年5月2日

 新聞各紙とも“横並び”の記事だが、週刊新潮の「虚報」問題をめぐり、発行元の新潮社が全役員の減俸を発表した。処分はいずれも3カ月間で、佐藤隆信社長と早川清前編集長が20%、他の7人の役員が10%という。「週刊新潮」編集長の立場で考えた場合、年収2000万円程度の人物が計100万円ほどの一時的な減収となる計算だ。
 今日付の毎日新聞だけが新潮社広報宣伝部のコメントとして、「少なくともこの10年で減俸処分はなく、厳しい措置」との言葉を紹介している。要するに新潮社側は“異例の処分”と強調したいのだろうが、世間一般の責任のとり方からすると、極めて甘い。人事的には、編集責任者も、編集現場も、何らお咎めなしだからだ。
 朝日新聞は第3社会面で、「新潮『内輪調査』に疑問」との見出しで検証記事を掲載した。講談社の僕パパ問題などでもなされた第三者による調査委員会による検証が不可欠と主張している。当然の指摘であろう。新潮社の責任のとり方は、泥棒の手で泥棒を処分するのと同じことで、客観・中立的な視点はほとんどないといってよい。
 だが、新潮社にはそれができない事情もあるようだ。第三者による調査のメスが入れば、告発証言者だけでなく、週刊新潮編集部がどのように「捏造」に加担したか、その作成過程が具体的に検証され、世の明るみになってしまう。そうなると、「騙された。おれたちは被害者だ」とのまるで子供騙しの言い分も通らなくなってしまうからだ。そのため、今回の処置が、ぎりぎりの落とし所と睨んだとしか思えない。さらに上記の事実がばれてしまうと、「休刊」の事態が現実味を帯びることになりかねない。
 それでも同業者のなかで、週刊新潮が証言者に『騙された被害者』と見ている者はほとんどいないようだ。そんな微妙な環境のなかでの、今回の減俸措置である。新潮の虚報体質はこれまでの歴史のなかでもたびたび指摘できる。新編集長も例外ではない。機会があれば示していくことにしよう。

 【毎日jp】 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090501-00000125-mai-soci

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カテゴリー:コラム, 新潮社
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