ホーム > コラム, 新潮社 > “創作雑誌”、本日も快調なり

“創作雑誌”、本日も快調なり

2009年2月12日

 首都圏で本日発売された「週刊文春」(2月19日号)に、「週刊新潮『実名告発者』の正体」と題する3ページの特集記事が掲載されている。それによると、現在、週刊新潮に手記を連載している朝日新聞阪神支局襲撃事件の実行者と名乗る人物は、事件当時、北海道に住んでいたという。さらに当時、世話をしていた右翼団体や当時の妻の証言からも、そんな事件に関わっていたことはありえないという。記事によれば、手記を掲載している人物は虚言癖をもつ人物で、「信用できない野郎」とのコメントも付されている。どうやらこの新潮手記は、これまでの他紙・誌の検証によれば、ガセそのものの内容のようである。
 週刊新潮編集長をつとめる早川清氏はかつて同誌編集部に所属した人物によれば次のような人物評になる。「確かにスマートな感じはありますが、所詮は翌週の中吊り見出しでどれだけの読者をびっくりさせられるかをいつも考えているタイプの人間にすぎません」。そんな人物だけに出てきた裏づけの薄い記事だったとは思いたくないが、もしそうならお粗末の極みである。
 「週刊新潮」はいまから13年前にも、虚言癖をもつ女性を告発者に仕立てた「狂言手記」を掲載した。女性が起こした損害賠償請求訴訟は、事実的根拠が希薄という理由から100万件に1件の割合でしか出されないとされる「訴権の濫用」と認定され、訴えそのものを“却下”された(棄却ではない)。すでに現在では、この事件の背後で中心者を務めていたのが昨年末に死去した山崎正友であったことが明らかになっている。妙観講の佐貫某らがその“手足”となって動いていた。ジャーナリストを気取っている乙骨某なども、所詮は山崎の命令系統のもとで動いていただけの人間であり、事実識別能力のなさはここでも際立っていた。結局は、“希代のペテン師”の子分格にすぎない男だ。
 週刊新潮は山崎という「詐欺師」に唆されて13年前にも、作り話をそのまま掲載してきた雑誌である。『創作新潮』と呼ばれるゆえんだ。こんな雑誌がそもそも「報道」の名に値するはずもない。
 その「週刊新潮」は本日発売号で、3回目の問題手記を掲載した。売れれば何をしてもよい、というのでは報道機関の役割を放棄しているのと同じであろう。同誌の編集責任者はきちんと表に出て、世間に向かって釈明すべきであろう。

  ●「朝日」に続き、全国3大紙のひとつである「読売」も13日付の紙面でこの問題を大きく取り上げ、「週刊新潮」手記の中身に疑問を呈した。
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090213-OYT1T00059.htm?from=main2

広告
カテゴリー:コラム, 新潮社
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。