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「悪質マルチ」の生き残りは年収1億円と愛人24人

2009年2月6日

 3万7000人から1260億円。昨日逮捕された波和ニ容疑者(75)が会長をつとめる株式会社エル・アンド・ジー(東京新宿区)が集めた資金である。一口100万円を預ければ、元本保証のうえ、年36%の配当を支払うのが“売り”だった。一人あたりの被害金額は約340万円。問題は営業手法だった。
 同会長はもともと“マルチ商法の教祖”ともいわれる人物で、70年代にマルチ商法のはしりとされる「APOジャパン」(横浜市)の副社長をつとめ、78年に詐欺容疑で逮捕され、実刑判決を受けた。出所後の87年に設立したのが冒頭の会社だった。一度、マルチで甘い汁を吸った業者は、会社を変えて何度も同じことを繰り返すことが多いとされるが、その典型事例といえる。
 マルチ商法は会社の従業員が営業を担当するのではなく、消費者が自分の友人・親戚に直接拡販していくシステム。売上によって一定の報酬金が支払われるが、一方の会社側は営業宣伝のための人件費をまるまる浮かせるという利点がある。被害者となる消費者側は、自分のもっとも近い人間関係を使って拡販することが多いため、被害に遭ったときは、上記の平均340万円だけでなく、かけがえのない人間関係も壊してしまうことになる。マルチ商法が悪徳商法の典型とされるのはそのためだ。今回もまったく同じことが起きている。被害者は老後資金を蓄えた中高年が多かったようである。
 それでいて冒頭の会長は“詐欺的営業”をつづけながら約1億円の年収を得るとともに、「愛人が24人いると自慢していた」(産経)ともいう。9割以上のほとんどの顧客が損をする仕組みでありながら、自分たちだけがいい思いをする。マルチ商法企業に見られる典型的な特徴の一つだ。
 本日付の毎日新聞の社説は、「マルチ業界から政治献金も受けた政治家の責任も問題化したが、毅然たる態度で悪質商法に立ち向かい、必要な規制を講じる義務と責任が国会議員にはある」と書いている。正論であろう。民主党の一部国会議員が献金をもらっていたマルチ業界の中核企業には、過去にもマルチ商法会社で多くの消費者をだました夫婦の運営する会社などが含まれていた。業務停止命令を受けた関係会社も一つや二つではない。
 その責任者であるはずの「山岡賢次」衆院議員がいまも民主党の要職である国会対策委員長に平然と居座っていられる状況は不思議でならない。さらに“ネズミ議員”の最右翼とみられる「前田雄吉」は、来年の参議院選挙で返り咲く予定との情報もある。これでは民主党は、自民党以下ではないか。

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