ホーム > コラム, 民主党 > 1兆円の使い道

1兆円の使い道

2008年12月11日

 一人あたり1万2000円、お年寄りと子どもに2万円支給の定額給付金について、「2兆円バラマキは世紀の愚策」と昨日発売された文藝春秋にナベツネこと渡邊恒雄が書いていた。その根拠は明確に示されていなかったが、不況のたびに国民に金をあげていたら依存心ばかりが強くなり、自立しないといった論理であろう。とはいえ、言っている本人は高額所得者そのものであり、いずれにせよ、肯定・否定の意見がぶつかり合う問題であることは間違いない。
 先日、千葉県でドクター・ヘリ(救急用の医療用ヘリ)に取材で乗せてもらった。救急車なら30分かかる距離を、ヘリは一直線に3分で飛ぶ。この27分の差が生死を分けることが多い。
 現在、国の支援を受けたドクターヘリは全国14道府県で15機が運航中である。いまだ全国規模に広がらないのは資金面の問題が大きい。1機あたり年間1・7億円ほどの予算が必要で、現状では国と都道府県が負担を折半しているが、このカネを都道府県側が負担できず、導入を躊躇している自治体が多い。生命の存続にかかわる最もプライオリティの高いはずの問題なのだが、いまだ全国で3割の自治体(都道府県)にしか導入されていないのが現状だ。
 仮に現在、都道府県と折半している金額を国側が全額負担したとして、全国50箇所にヘリを配置するといくらかかるか。単純に一機あたり2億円と概算しても、100億円でしかない。国が毎年100億円を負担すれば、国民の救命率は全国くまなく向上されることは目に見えている。もちろん、専門のフライト・ドクター、フライト・ナース、ヘリの運航会社などの教育面の問題など現実的な課題は生じると思われるが、けっして空想話ではない。
 仮に1兆円の予算があれば、今後わが国において100年間にわたり、全国50箇所のドクターヘリ運航を続けることができる。わずか「1兆円」である。今回の定額給付金の予算の半額にすぎない。
 政治は、「1兆円」をこうした政策にこそ優先して使ってほしい。公明党もそうすれば、「歴史的評価」を得られるはずだ。

広告
カテゴリー:コラム, 民主党
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。