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「小沢一郎の金脈を撃つ」(週刊現代)を読む

2008年10月21日

 講談社発行の「週刊現代」が10月4日号から「小沢一郎の金脈を撃つ」と題する連載をつづけている。ジャーナリスト・松田賢弥氏の署名によるものだが、連載はすでに5回に及んでいる。田中角栄の“秘蔵っ子”として育てられた小沢一郎が越山会幹部の長女と結婚し、その妻の名義で東京・世田谷に元秘書らのために3・6億円もの“隠れ資産”とも思える豪邸を建てた事実や、小沢の資金管理団体「陸山会」が14年間で16億円もの事務所費を使っていた事実など、不明朗な金銭実態がこれでもかと暴かれている。
 小沢一郎と「週刊現代」の関係でいえば、同誌の06年6月3日号に掲載された「小沢一郎の“隠し資産6億円超”を暴く」と題する特集記事に対し、民主党と小沢一郎が同年9月、名誉棄損で提訴したが、一審で請求棄却(07年8月)、二審でも控訴棄却(08年6月)され、小沢・民主党側の「完全敗訴」で終結している。ちなみにこのとき小沢側の代理人に就いていたのは、日本相撲協会が同じく週刊現代を訴えている裁判で、当初協会側の代理人に就いていたものの同誌で不倫疑惑を指摘されて協会側から解任された伊佐次啓二弁護士だった。その意味では、いわくつきの裁判対決だったといえよう。
 連載の3回目では、すでに政界引退している野中広務氏が、「あいつほどの守銭奴はいない」と語り、小沢が資産形成した政治資金に国民の税金が入っていることを指摘した上で、「あいつは自分(名義)の資産形成のために税金を使ったのに、なんで、『特捜』(東京地検特捜部)が手をつけないのか、不思議でしょうがない」と、手ぬるい捜査陣へ疑問を投げかけている。
 さらに4回目では、地元・岩手県水沢市の50代男性の、「そもそも一郎は地元に帰ってこない。水沢は衰退の一途だ。一郎は地元の人の生活なんか、考えたこともないんだろ。東京の人だ。オレらの生活は関係ないんだ」といった声を拾っている。その小沢は、次期総選挙ではいまだ岩手・宮城内陸地震の後遺症で苦しむ≪故郷≫を捨てて、関東の小選挙区から出馬するそぶりを隠していない。
 連載を読むかぎり、小沢一郎という政治家の「金脈ぶり」はすさまじいの一言に尽きる。その意味で、「この男に総理の資格はあるのか」のサブタイトルも、一定の説得力をもつ。この政治家も、晩年は、田中角栄のような“悲惨な末路”をたどる可能性すら感じさせる。

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